肉離れのことを専門的に挫傷と言います。
準備運動が不十分だったり、疲労の蓄積で筋肉の柔軟性が低下している状態などで急激な運動を行い、筋肉の繊維を傷つけてしまうことで起こります。
◆肉離れが多い部位
ふくらはぎ、太ももの裏(ハムストリングス)、臀部
肉離れでは筋肉に大量の出血を起こします。
重症度にもよりますが、ふくらはぎの肉離れを起こすと足を地面に付けただけでも痛みます。
まずは応急処置でこの出血を止めるのが重要です。
肉離れは、筋肉の状態や体調、受傷時の衝撃により症状が異なります。
・受傷時にプチっと音がしてその後から歩くのが痛くなった
・ふくらはぎの肉離れであれば、踵を地面に着くと痛い
・歩行は可能だが大股で歩けない
・歩けるが走れない
・押すと痛い
など、肉離れの症状にも違いがあります。
応急処置の基本に『PRICES』処置というものがあります。
PRICESは
P:保護(Protect)
R:安静(Rest)
I:冷却(Ice)
C:圧迫(Compression)
E:挙上(Elevation)
S:安定/固定(Stabilization/Support)
これらの頭文字をとったものです。
※以前は『RICE』でしたが、最近では『PRICES』の6文字に増えています。
特に大事なのは受傷直後にまず冷やすこと!
ご家庭でも冷やすことで患部の炎症症状が抑えられ痛みが緩和していきます。
自宅での応急処置ではアイシングとその部位の圧迫を行います。
アイシングを固定するゴムバンドやラップ等でアイシングと同時に圧迫を加えても大丈夫です。
この時圧迫しすぎると血流が完全に遮断される恐れがあるので圧迫の強さに注意が必要です。
受傷直後の急性期は治療の中でしっかり応急処置も行います。
急性期がすぎたものでは、患部の柔軟性が落ち硬くなっているので、筋膜リリース、ネオテクトロンでの除痛やリハビリ、超音波治療、手技療法等を組み合わせて、状況に応じた施術を行いながら再発を予防し、可能な限りの早期復帰ができるように目指します。